IIJ、文章ごとに異なるアクセス権限を設定できる文書共有アプリケーションを独自開発し、オープンソースソフトウェアとして無償公開 | IIJについて

2023年5月25日
株式会社インターネットイニシアティブ

当社は、当社の現場エンジニアが業務改善のために開発した文書共有Webアプリケーション「cats_dogs （キャッツ・ドッグス）」を、オープンソースソフトウェアとして共有サービス「GitHub（ギットハブ）」を通じて、本日より無償で提供開始いたします。

「cats_dogs」について

「cats_dogs」は、グループやプロジェクトチームでの利用を想定し、複数人が参照する文書を効率的に共有・管理することを目的としたWebアプリケーションです。一つの文書内で、文章ごとに異なるアクセス権限を設定できる機能を持ち、参照者の権限に応じて特定の文章を特定の人にだけ表示、閲覧させることができます。
例えば、多数のオペレーターが参照する作業マニュアルなどで、従来、権限の違うオペレーターごとに別々にマニュアルを用意していた、といったケースにおいては、「cats_dogs」を使って管理することで、共通のマニュアルを一元的に管理しながら、オペレーターの権限に応じてそれぞれ必要な情報だけを参照させることが可能になります。

「cats_dogs」の特徴は以下の通りです。

ITエンジニアの間で広く使われているMarkdown（マークダウン）形式を採用しており、簡単な構文で文書を記述するだけで、Webブラウザでの閲覧時に読みやすいデザインに変換されます。画像・動画などのメディアファイルにも対応しています。
ログイン情報をもとに表示内容をコントロールする動的制御機能を有しています。グループ単位、ユーザ単位などで柔軟に参照権限を設定でき、組織内の役割や役職に応じて機密情報の閲覧を制御するなど適切な文書共有を簡単かつ柔軟に行うことが可能です。
当社が2022年6月に開発・無償公開（※）したアクセス制御モジュール「ngx_auth_mod（エンジンエックス・オース・モッド）」と併用することで、組織内のWindows Active Directoryの権限管理と連動することが可能です。
- （※）2022年6月14日発表「IIJ、世界シェアNo.1のWebサーバソフトウェア「NGINX」向けLDAP認証モジュールを無償提供」：https://www.iij.ad.jp/news/pressrelease/2022/0614.html
利用者が「cats_dogs」の機能をベースに独自のアプリケーションを開発することを許諾しており、アプリケーションをモジュール化した上ですべてのソースコードを無償公開しています。

開発イメージ

「cats_dogs」をベースにした特定利用者向けアプリケーションの開発イメージ

「cats_dogs」提供概要

提供形態

オープンソースライセンス（MITライセンス）に基づく提供（無償提供）

提供方法

GitHubでの公開

GitHub URL

https://github.com/1f408/cats_dogs

提供開始日

2023年5月25日

本アプリケーションの利用方法はGitHubに掲載の説明書をご覧ください。
説明書URL：https://1f408.github.io/pages/

また、開発者による背景の説明、アプリケーション活用方法をIIJエンジニアブログに掲載しています。
エンジニアブログURL：https://eng-blog.iij.ad.jp/archives/18747

イメージ

開発イメージ

当社は、ソフトウェア開発などの成果を社会に還元する「オープンソース活動」に賛同しています。本アプリケーションの無償公開もその一環であり、組織やグループ内での業務環境の改善に寄与していきます。今後もオープンソースソフトウェアの開発・改良によって、当社のエンジニアが社会貢献を行なうことを支援してまいります。

報道関係お問い合わせ先

株式会社インターネットイニシアティブ　広報部

〒102-0071　東京都千代田区富士見2-10-2　飯田橋グラン・ブルーム